地域のさまざまなこどもの居場所活動
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ピススペース(淀川区)
[ 2025/06/15 更新 ]
薬局をこどもの居場所に
『ピススペース』は、淀川区役所の向かいにある訪問型調剤薬局である『ピスタチオ薬局』で開催しています。まるで、カフェのような明るい雰囲気の待合室を活用し、2023年9月から、毎週月・火・水・土曜日の9時~18時に学習支援を中心に活動。
「主に薬剤師が地域の方のもとへ訪問する薬局なので、待合室は空いていることがほとんど。せっかくなので地域の方々に使ってもらいたいと思って活動を始めました。こどもたちには、『ピススペース』として待合室を開放していますが、地域の方向けにも『ピスカフェ』を開催しています」と、代表の坂口絵梨花さん(以下、坂口さん)は教えてくれました。
調剤事務として働く坂口さんは、保育士資格も取得しており「以前から薬学的観点からこどもに関わることができないかと考えていました。服薬の副作用で、朝起きることが難しい場合も、怠けていると誤解されることがあります。まずは知ってもらうことが大事なんです」と、坂口さん。
また、薬局で活動を行うことには別の理由もあります。「こどもたちに職業を知ってもらうこともねらいの1つです。大人が働いている姿を見ることは、将来、職業選択する上で大事なことだと思います。なりたい自分の姿を想像し、目標を立てる。するとこどもたちは目標に向けて何が必要かを考え、努力できるようになります。それに、大人の職場に来るのってわくわくしませんか?」と、坂口さんは笑顔で話します。
実際に、『ピススペース』に通う子のうちの1人は漢字検定を受験し、見事合格したそう。
「『ピススペース』だけだと、受け入れることができるこどもの人数は限られていますが、もっと多くの企業と連携し、この取組みを広げられると、利用できるこどもたちも増える。そうやって、どんどんこの輪を大きくしていきたいんです。」そんな言葉のとおり、坂口さんは、『ピススペース』の活動の他に、2025年4月から『十三レンジャー』(NPO法人認証申請中)を立ち上げ、同じ想いを持った仲間と共に十三を中心に淀川区をより良くするために動き出しました。
「私たちは保護者でも学校の先生でもありませんが、この立場だからこそ、こどもと一緒に悩み、考えることができます。難しいことでも考え方や仕組みを変えることで実現できると信じています」と、力強い言葉が。春休みには、小学校卒業のお祝いとして、こどもたちが自ら行程表や予算書を作成し、枚方パークにお出かけ。こどもたちにも坂口さんの“実現するために、どうするか”の考え方が受け継がれています。
月1回のお弁当配布では、こどもたちがスタッフとして活躍!
試験直前まで頑張った跡
思いが通じて、お祝いの遠足は無事決行