2025.10.20

第3回地域こども支援団体連絡会

 大阪市ボランティア市民・活動センター(運営:大阪市社協)が実施する「地域こども支援ネットワーク事業」では、「地域こども支援団体連絡会」を偶数月に開催しています。
 この連絡会は、市内のこども食堂や学習支援活動など、こどもの居場所づくりに取り組む団体や、こどもの居場所を始めたい人、それを応援する区社協、企業などが集まり、こども支援活動に関する勉強会や情報交換会をおこなっています。こどもたちを地域のなかで支える仕組みづくりや、緩やかなネットワークの形成をめざしています。
 また、各回の内容は、活動団体をはじめとする、居場所に関する多様な団体から成る企画メンバーにより検討し、テーマを設定しています。
 そのなかでも今回は、8月22日におこなわれた「第3回地域こども支援団体連絡会」の内容について紹介します。
助成金の仕組みを知り、継続した活動へ
 当日は、「みんなどうやって活動を続けているの?」をテーマに実施し、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえで准認定ファンドレイザーとして活動されている藤井正美さんを講師に招き、助成金の申請や、企業から支援を受けるにあたってのポイントについて、講義がありました。講義後は、グループワークもおこない、情報交換を通して集まった団体同士で刺激し合える機会となりました。

▲藤井さんから助成金申請や企業から支援を受けるポイントを教えていただきました

 まず、藤井さんから、助成金の概要や活動資金の種類の説明があり、助成金の申請におけるポイントでは、「助成金申込時のあるある!困りごと&質問 ベスト5」として参加している方々にわかりやすく解説がありました。内容では、①銀行口座をつくるにはどうしたらいいか?②カフェ運営者でも申請できるか?③どの助成金に申請すればいいか?④助成金の費目はどのようなものがあるか⑤申請書の書き方は?と、よくある困りごとについて、コツも交えて講義がありました。
 次に企業から支援を受けるにあたって、企業の寄付担当者の思いも受け取る大切さや、寄付を受けて情報発信する際の気をつけなければならないことについての説明がありました。

 

活動団体からの「ありがとう」が次の支援にもつながる
 藤井さんは、「こどもの居場所活動をしつつ、普段企業等に勤めていたり、飲食店も一緒に運営しているということであれば、そのような状況のなか、助成金等の申請や報告を作成することは大変だと思います。ただ、継続した活動をするために助成金は必要となります。さまざまな助成金があって、それぞれに思いや目的がありますので、要項等を確認し、何度もチャレンジして、申請の仕方・コツを知ることが大切です」と話しました。
 続けて藤井さんは、「企業から寄贈を受けた際には、参加者や運営者の声や受け取った時の反応を知りたい時もあります。活動団体からの『ありがとう』が次の支援にもつながりますので、取扱いには気をつけながら発信していただきたいです」と話しました。

 

他団体と情報交換を通して、ネットワークを広げる
 後半のグループワークは、「運営資金の調達方法や資金の使い方について」と「物資の調達方法や工夫していることについて」のテーマで2回実施。1回目と2回目ではグループメンバーも変更して情報交換をしました。
 終了後のアンケートでは、「スタートアップでのお話が聞けて、参考になりました」「助成金の審査が通った後のことがイメージできた」「今回初めて参加しましたが、いろいろな方からお話を聞けて、パワーと刺激をいただきました」「他団体とつながりができ、勉強にもなりました」などの声がありました。

▲グループワークでは、活発な情報交換ができ、相互に刺激し合える機会になりました

 これからも「地域こども支援団体連絡会」は、活動団体が継続的に、そして安定した活動ができるよう、また、居場所に関わる人たちの思いや悩みを共有する場としてこれからも開催していきます。
https://www.osaka-sishakyo.jp/project/child-network/