2024.12.18

ボランティアバスを運行し、輪島市で災害ボランティア活動

※すでに速報版として第1回第2回の運行について、掲載をしていましたが、広報誌「大阪の社会福祉」10月号に現地の状況や活動の様子、参加したボランティア・職員の声なども含めた詳細掲載していますので、こちらでも紹介します。
市社協では、令和6年1月1日に発生した能登半島地震の支援として、近畿ブロック社協の一員として、石川県志賀町(1月28日~2月11日)、七尾市(2月17日~6月30日)の災害ボランティアセンターに職員を派遣し、運営支援をおこなってきました。
石川県内では、引き続き支援が求められる状況のなか、発災当時震度7を観測し、甚大な被害を受けた輪島市へのボランティアバスを企画し、ボランティア51人、職員6人の計57人が現地に赴き、ボランティア活動をおこないました。

▲災害ボランティア参加者による活動後の集合写真(1回目の運行:9月8日)

2回に渡っての運行
ボランティアバスは各3日間の行程で2回に分けて運行し、1日目は午後9時に、大阪市天王寺区をバスで出発し、2日目の朝7時に宿泊所に到着し、輪島市災害たすけあいセンターに移動。午前・午後と活動して、センターの徒歩圏内にあるホテルに宿泊、3日目は午前のみ活動し、午後にバスで帰阪するという日程でした。
参加したボランティアは、大阪市内在住・在勤者の一般参加者24人と、学生参加者27人(高校生・大学生・専門学校生/居住地不問)。往路のバス車内ではそれぞれの参加動機を共有し、「災害ボランティアに初めて参加するので、できることを一生懸命がんばりたい」「過去に災害ボランティア活動の経験もあり、輪島市等へ災害ボランティア活動に行きたいと思っていたところ、今回の募集を見つけて、応募した」といった声のほか、石川県にゆかりのある参加者から地元への熱い思いを語る発言もありました。
輪島市災害たすけあいセンターは、商業施設の駐車場の一角にプレハブ・テント等で設置され、輪島市社協が、他の社協や企業などの関係団体からの支援を受けながら運営しています。
センターでは、受付した後、オリエンテーション(活動にあたっての注意点等確認)と、被災者の依頼事項をもとにマッチングがおこなわれました。マッチングでは、活動者を5~10人程度のグループにわけられ、グループのなかで決めたリーダーが活動先の被災者宅の情報を受け取りました。資料には2次元コードが付いており、スマートフォンで読み取ると被災者の住所や地図が表示され、その地図をもとに車などで活動先へ向かいました。

▲地震発生から約9カ月経過してもなお倒壊したままの建物や隆起したままの道路状況(9月14日、輪島市)

活動先での主な依頼内容は、個人宅での家具・荷物の移動、自宅から仮設住宅までの荷物の運搬、神社での災害廃棄物の分別・泥出し、朝市でのがれきのなかに埋もれた貴重品を探す作業等がありました。半日で終わる場合もあれば、複数回の継続した活動が必要となる場合もありました。活動後はセンターに戻り、報告・情報共有をして終了となりました。
1日半に渡る活動を終え、帰りのバスではボランティア活動を通しての感想や気づきを共有しました。

▲帰りのバスのなかで思いや気づきなどを共有

引き続き大阪からできる支援を
今回ボランティアバスを運行して、テレビやインターネットの情報だけではわからない現地の状況を肌で感じ、現地の社協職員・地域住民の方と直接交流し、被災した時の状況や今の心境を知ることができました。
そして、復興支援には、長い時間が必要であり、被災された方の気持ちに寄り添い、その方が生活を再建できるように関わることや地域でのつながりを結び直していくことの大切さやボランティア活動の際にも、被災された方の気持ちをまず考えることが欠かせないということをボランティア・引率職員一同、改めて認識する機会となりました。
令和6年奥能登豪雨について
2回目の運行から1週間後、「令和6年奥能登豪雨」(9月21日災害救助法適用)が発生し、石川県内では、輪島市を含む複数のエリアで浸水や土砂災害、断水などの大きな被害が発生しました。被災された皆さまに心からお見舞いを申しあげます。市社協では、大阪からできる被災地支援として、災害義援金も含め引き続き、大阪からできる支援活動を取り組んでいきます。
能登半島地震に係る義援金を本会HP(詳細はこちら)にて募集しています。みなさまのあたたかいご支援、ご協力をお願いいたします。