こんにちは！大阪市キャラバン・メイト事務局です。

先日、大阪市旭区役所にておこなわれました「認知症サポーター養成講座」におじゃましました！

館内はヒノキの木がふんだんに使われており、とてもいい香りで気持ちも和らぎました。

この日は２人のメイトさんが講座を担当され、講座の前半では認知症の基本的な知識を具体例とともに丁寧に教えてくださりました。後半は認知症の方に対する対応の「良い例」「悪い例」をわかりやすくまとめたDVDを視聴。その後のグループワークでは「認知症の人を対応するなかで困ったこと」を共有していただき、複数のグループに発表していただきました。

講座終了後、メイトさんにお話を伺うことができましたので、その内容を一部ご紹介します！

●キャラバン・メイトの活動はどこで知られましたか。活動のきっかけを教えてください。

―「仕事の都合上、認知症の方と接することが多いので、私が勉強することでもっと周囲の人に教えられることが増えるのかなと思ったのがきっかけです。」

●メイトとして活動を始めたころ、不安に感じていたことはありますか。

―「養成研修を実際に受けて、個人で年に3回以上開催するのはとても無理だと思いました（笑）個人でメイトになった人は、おのずと近隣地域で集まって一緒に活動するものだと思っていたので。」

●養成研修後のアンケートでも不安の声をいただくことが多いです。その不安はどのようにして解消されましたか。

―「私はキャラバン・メイト連絡会に加入することで解消しました。旭区の連絡会は『メイト全員でつくりあげる』をモットーに活動されていたので、1人であれこれする必要はないと知り安心しました。旭区は、ローテーション制で講座を担当することになっていて、経験の少ないメイトと先輩メイトがペアを組むよう工夫されています。講座の資料も連絡会のみんなで作成しています。チームで話し合って決めごとをしたり、講座当日もチームで担当するため、安心して活動できています。」

●これまでおこなった講座をふりかえって、こどもや学生、企業など対象によって伝え方に工夫を凝らしていることはありますか。

―「今年初めてキッズ向けの講座を担当しました。小学校1年生と4年生を対象としていたのですが、1年生と4年生ではものごとの理解度が異なるので、どのように伝えるべきかとても悩みました。たとえば『記憶、もの忘れ』に特化するなどテーマをしぼって内容を考えました。」

●そのときのキッズ向け講座ではどのような資料や教材を使用されましたか。

―「パワーポイント資料の難しい漢字はひらがなに、全体のバランスを見てメイトのみんなと相談しながら、旭区社協の職員さんが作成してくれました。読み聞かせに使用する絵本もみんなで借りてきて、一緒に選ばせてもらいました。当日は絵本の読み聞かせ以外にも、会場を○エリアと×エリアに分けてクイズの時間を設けたり、当事者の方に紙芝居を読んでもらったり…初めての試みですし、きちんと伝わっているか不安でした。紙芝居が終わったあと、こどもに声をかけてみると、「紙芝居も一生懸命何回も練習してくれたんやね」ときちんと理解してくれていて私たちも学ぶことがありました。」

●最後に認知症の知識を講座の受講者に伝えるうえで、大切にしていることをお伺いしました。

―「たとえば電車に乗っていて席を譲ってあげたいけど、なかなか声をかけられない方ってたくさんいると思うんです。特に若い人は自分からなかなか声をかけづらい。『声を発せられない』人が声をかける勇気をもってもらえるように心がけています。」

メイトさんが実体験から話してくださったエピソードでは“相手が誰であろうと人を大切に思う気持ちは認知症になっても消えない”ということを学びました。

今回初めて取材に行くこととなり、１つの講座をつくり上げるためにたくさんの方が関わって、たくさん試行錯誤されていることがよくわかり、事務局としても学ぶことがたくさんありました。

これからもさまざまな講座をご紹介しながら、認知症になっても安心して暮らせるまちをめざして、共に支え合う社会をみなさんとつくっていきたいと思います。

＜大阪市キャラバン・メイト事務局＞