2024.05.27
第1回 長居公園通りごちゃまぜスポーツ大会 ~災害時に活かすつながりづくり~
まちに暮らすみんながつながる場づくりをめざして |
令和6年3月31日午後2時~4時30分に、長居障がい者スポーツセンターで「ごちゃまぜスポーツ大会」が開催され、市民・関係団体、障がい当事者も含めて、約200人もの方が参加しました。この取組みは、「合同会社さっとさんがLab」と「ごちゃまぜスポーツ大会実行委員会」が主催となり、住吉区社協も協力して開催され、地域の活性化と助け合いの心や関係を育むイベントとして企画されたものです。 |
ご当地ゆるスポーツを考案し、関係を紡ぐツールに |
当日は、ボッチャや棒サッカー、かっぱラグビー、スピードリフティングなどのブースが設けられました。そのほか、ばらばらに散らばっているくつ下の左右を見つけてカゴに入れる「くつ下玉入れ」を少しアレンジして、同じ番号のくつ下を持っている車いすの方を探して、その方と一緒にくつ下をカゴに入れるルールにしたユニークなゲームや、参加者が記入した「災害時に、近くの高齢者や障がいのある人にどんなお手伝いができそうですか」「災害が起こった時に近くの人に助けてほしいことは何ですか」のワークシートをもとに災害時の助け合いについて考える防災ミニワークショップなどがありました。誰でも参加でき、楽しみながら、地域社会のつながりの大切さを考え直し、また、防災についても考える機会となりました。 |
主催メンバーの一人で、願生寺 (住吉区)住職の 大河内大博 さんは、「きっかけは医療的ケア児を知ってもらえる機会をつくりたいと考えたことでした。また、要配慮者をテーマに防災ワークショップを何回か実施して、地域からは『障がいのある当事者からどのような協力が必要か声をあげてほしい』、当事者からは『地域とつながる機会が少ないからつながりたい』などの声を聞き、互いにお節介の関係がつくれるように今回企画しました」と語りました。 |
普段から自分のできることを考える |
防災ワークショップでは、参加者からの意見をもとに、願生寺プロジェクトに以前から参加しているオフィス園崎代表の園崎秀治さんと大阪大学大学院教授の小西かおるさんがメッセージを送りました。園崎さんは、「出ている意見を見ると、助けることができるのは、やはり近くに住んでいる人です。何かできること、助けることはないかと考え、日頃から声をかけ合うことが大切です」と話しました。小西さんは「失語症等で見た目だけでは何に困っているか聞かないとわからないこともあるため、憶測だけで判断しないことが大切です。本日は自然と声かけしている場面もありましたので、普段からできていると災害時にも役立つと思います」とコメントしました。 |
参加者からは、「普段交流できないような方々と交流でき、また、体験ができないようなことに参加できて、とても楽しかったです」「大会に参加していろいろと参考になった。最後のくつ下玉入れは助け合いがうまれていたと思います」「ボッチャで、私が車いすを使用していたら、『レールを使ってボッチャもできるよ』と声をかけてくれました。日常生活でもこのような光景がもっと見られるといいなと思いました」といった声がありました。 |
イベントを終えて大河内さんは、「想定以上にたくさんの方に参加していただけ、また、こどもも多く参加してくれてよかったです。“さっとさんが”には良縁という意味があり、今回縁が縁をつないで、みんなで協力してイベントが実施できました。今後は、まだ出会えていない方ともっとつながりをもてるように、引き続き第2回3回と実施していきたいと思います」と語りました。 |
※本記事は、広報誌「大阪の社会福祉」令和6年5月号掲載記事に基づき作成しています。 |
お問い合せ:大阪市住吉区社会福祉協議会 |