2020.12.28

【都島区】ICTの壁を壊せば、世界は拡がる ~全3回の「シニア向けZoom講習会」を開催~


※本記事は大阪市社会福祉協議会ホームページの過去の掲載記事を転載しています。情報は記事掲載時点のものであること、また、リンク設定が一部無効となっている場合があることをご了承ください。

▲受講者全員が、Zoomをこれからの生活にどう活かすのかを決めている

11月17日、都島区社協では生活支援体制整備事業と地域包括支援センターの主催で「シニア向けZoom講習会」の2回目を開催しました。開催の目的は「ICTによって生じる情報格差をなくすため」と都島区社協・生活支援コーディネーター佐々木さやかさん。佐々木さんは区内のマンションでZoomを使った住民同士のつながりづくりをサポートし、それを広報誌に掲載。すると区民から様々な問合せがあり、ニーズがあることを感じていました。一方、包括支援担当の月元三幸さんも「スマホやタブレットを持っているのに活用できていない」という声を聞いていました。それぞれニーズがあるなら「一緒にやってみよう」ということで開催に至りました。

対象は、自宅にインターネット環境があり、マウス操作や文字入力ができる60歳以上のパソコン所持者。費用は、全3回で1000円。定員10人に61人の申込みという、予想以上の反響がありました。

講師はNPO法人きんきうぇぶの協力を得ました。第1回目の11月9日は「ミーティングへの参加方法」、第2回目の今回は「ミーティングを主催する方法」を学びました。

この間に自由参加の復習会を設け、よりていねいに受講者の理解の確認やオンラインで人とのつながりを実感できる楽しさを伝えました。具体的には呼吸器専門医によるコロナに関する講義を受講したり、旅の思い出を語りあったりしました。自らZoomにアクセスし、情報を得て、コミュニケーションを図る感覚に慣れてもらうためです。サポートが細やかな理由について月元さんは「知っているだけでなく、実際に使ってもらえるレベルを目指しています」と話します。

83歳の女性受講者は「海外にいる友人と話したい夫のために、わたしが代わりに勉強してセッティングしてあげようと思っています」と話します。みなさんしっかりとした目的を持って参加されていました。

「一般に高齢者はデジタルに興味がないと思われがちですが、講習会を開いてそれは思い込みであることを確信しました。80代でもチャレンジされる方はおられます。ステレオタイプの高齢者像でなく、一人ひとりの輝くポイントに働きかけ続けていくことが大切だと思います」と佐々木さんは力強く語りました。


本記事は、「大阪の社会福祉」第787号(令和2年12月発行)の掲載記事をもとに作成しています。

(担当:地域福祉課)