2023.11.06

ファミリー・サポート・センター東成が「もみじのて」紹介動画を作成

東成区子ども・子育てプラザ(運営:東成区社協)が運営している「ファミリー・サポート・センター東成」では、提供会員と両方会員で構成されるグループ「もみじのて」の活動紹介動画を東成区社会福祉協議会YouTubeチャンネルで公開しています。ファミリー・サポート・センター(略称:ファミサポ)東成の概要や紹介動画作成に至った経緯、日頃どのような活動されているのかを取材しましたので、紹介します。

ファミリー・サポート・センター事業(ファミサポ)とは
ファミサポとは、「子育ての援助を受けたい方(依頼会員)」と「子育ての援助をおこないたい方(提供会員)」が地域で互いに子育てを助けあう市民による相互援助活動事業です。コーディネーター(プラザ職員)が相談を受け付け、大切なお子さんと依頼会員・提供会員の双方において、安心・安全な相互援助活動となるようコーディネートをおこなっています。援助内容としては、「保育園・幼稚園等のこどもの送り迎え」「仕事が終わるまでの間、家での預かり」「子育てを離れて、リフレッシュするための預かり」などがあります。
※ファミサポについて詳しくはこちら
動画を作ったきっかけ
「もみじのて」が発足してから、会員の声や思いがコーディネーターに届きやすくなりました。「依頼に遠慮はいらないよ」「提供会員には安心して活動してほしい」そんな思いを会員のみなさんは持っています。そんな思いを共有しているなかで、「もみじのての活動を全国に!」とみなさんの思いが広がっていきました。
そんなとき、一般財団法人女性労働協会が主催する令和5年度ファミリーサポートネットワーク事業ファミリー・サポート・センター全国アドバイザー講習会・交流会「ファミサポ事業周知広報取組内容紹介動画募集」の案内があり、「活動を広めるチャンス」だと考えたことが作成のきっかけでした。
ファミサポ・「もみじのて」活動紹介動画
3分の動画に、ファミサポの概要から「もみじのて」発足のきっかけや名前に込められた思い、そして月例会の様子やイベントでのブース出展の様子などがまとめられています。「東成区から全国区へ!」と熱い思いがこもった内容となっています。最後の最後まで見どころ満載ですのでぜひご覧ください。

 

 

そもそも「もみじのて」とは
「もみじのて」は、提供・両方会員の横のつながりをつくるため、令和4年11月に発足しました。情報交換ができる場を持つことで、お互いに相談しやすくなったり、活動時の不安や孤立感をやわらげられたりしています。新規入会会員や休会中の会員が、いま活動している方から話が聞ける場にもなっています。さらに、毎月の月例会だけでなく、プラザフェスタや地域のイベントへのブース出展など、ファミサポの周知活動にも取り組んでいます。
決まりやルールはない自由な場
10月15日に開催された月例会に市社協職員も参加し、提供会員になられたきっかけや活動への思いを伺ってきました。
提供会員歴が20年を越えるベテラン会員や会員になって2か月の方、育児をしながら活動される方など、さまざまな方が参加されていました。月例会では、コーディネーターの進行のもと、イベント開催前は準備や打合せをすることも多いですが、日々の活動について自由に語り合う場となっています。

▲こんな時はどうしてる?と悩みを話し合う

提供会員になられたきっかけは?
「元々、自分の母親が活動をしていて、自分もその活動に同行することも多くありました。母親の勧めで提供会員となりました。こどもと接することが楽しく、徐々に依頼も増えてきて次はどんな子と出会えるか楽しみになっています」
「こどもと関わる仕事がしたかったのですが、こどももいたし難しいかなと思っていた時に、すき間時間で活動できるファミサポをママ友から教えてもらいました」
「自分のこどもを見ながらでも、活動できることを知り、入会しました。入会したときは、会員の多くが育児を終えられた方が多いこともあり、驚かれることもありました」
活動に対する思い・やりがいは?
「こどもたちと一緒に動き、遊んだりすることが大切だと思っていて、こどもと接するときはこども目線で話すことや考えることを意識しています。こどもが楽しく遊んでいると、お母さんも安心して仕事に行け、お迎えも笑顔で来てくれます。こどもも、そんなお母さんを見ていると、安心して待つことができます。これまでの活動のなかで、人見知りだった子が、徐々に心を開いてくれて、私に会うのを楽しみに待っててくれた時は嬉しかったです。その子が大きくなって預かりが終わるとき、『最後に私と遊びたい』と言ってくれたことはいまでも覚えています」
「利用されるお母さんがこどもを預ける時に『ごめんね』は言わないようお願いしています。自分もこどもがいるので、申し訳なさで言われる方もいますが、『手助けをしたい、力になりたい』と思って活動しています。何より『ごめんね』と言って預けられるとこどもが寂しさを感じてしまいます。もちろん全員にお願いしているわけではないですが、『お仕事行ってきます。楽しんでね』とこどもを送り出してもらえたら、こどもも安心して、過ごしてくれます」
「未就学のこどもを預かるときは、お母さんとこまめにLINEで連絡を取るようにしています。こども自身がお母さんに、預かっている間のことをうまく伝えることが難しいためです。預けている間の不安を少しでも解消し、お母さんに安心してもらえるように心がけています」
「もみじのて」が発足してからの変化
これまでは他の会員とのつながりを持ててなかったため、活動時に迷ったことや不安なことはコーディネーターが相談を受けていました。「もみじのて」ができてからは会員同士でも相談できる環境・関係性ができてきました。「こういうときどうしてる?」ということや、「安心してもらうためにこんなことしているよ」などの情報交換ができるようになりました。参加者からは「まだ依頼がなく、活動できてないが、みなさんの話を聞いていると不安が楽しみに変わってきた」「皆さんがどんな活動をされているのか共有していただけるのでありがたい」などの声がありました。
また、「毎月開催で負担はありませんか?」と尋ねると、「毎週でも良いぐらい!」「来られない月があると『行けなかった。残念。』と思う」と回答が返ってきました。「毎月ここに来るのがすごく楽しみ」という回答に、みなさん頷かれていました。
今後の展開について、「ファミリー・サポート・センター東成」の青井桂子コーディネーターは「東成区に留まらず、さまざまな地域の提供・両方会員が互いに助け合えるよう、『もみじのて』のような活動が全国に広がってほしいです。日々の依頼活動は個々でおこなっていただいておりますが、会員同士、横のつながりができることで、新人さんでも自信をもって活動できるようになったり、活動や取組みの幅を広げることができると思います。これからも皆さんと一体となって、この活動を進めていけたらと思います」と話しました。

※大阪市には各区(24か所)に子ども・子育てプラザがあり、うち9区について該当区社協が受託し、運営しています。

お問合せ:東成区子ども・子育てプラザ