2025.01.27

令和6年度 大阪市社会福祉大会を開催

◆新たな課題の解決に向けて
 市社協は、令和6年10月18日に大阪国際交流センターホールで、令和6年度大阪市社会福祉大会を開催しました。当日は、約750人の参加があり、地域福祉の推進に永年尽力され、功績が顕著な社協役員及び民生委員・児童委員、社会福祉施設役職員などの方々へ表彰状・感謝状を贈呈する式典と講演会をおこないました。
 まず、第1部の式典では、市社協の永岡正己まさみ会長から、社会福祉の発展のためにご尽力いただいた方々に、永年にわたる活動とご功績に対して深く敬意を表し、お祝いを述べた後、「本会では、地域福祉を推進する中核的な団体としての役割を果たすため、各区社会福祉協議会をはじめ、関係機関・団体等との連携を一層強め、『一人ひとりの人権が尊重され、誰もが自分らしく安心して暮らすことができる、やさしさとぬくもりのある福祉によるまちづくり』の実現に向けて、地域福祉の多面的な取り組みを全力で進めてまいります」と開会あいさつをおこないました。

▲永岡会長からあいさつ

 また、市社協会長表彰として、77人6団体に、市長表彰として、413人39団体に表彰状・感謝状が贈呈されました。
 式典の最後に、市社協の前田葉子副会長が、大会宣言(案)を朗読し、参加者の賛辞を得て、大会宣言は原案どおり採択され、より一層の地域福祉推進に向けて決意を新たにしました。

▲永岡会長から市社協会長表彰状を贈呈

◆横にも縦にも地域でつながる
 第2部では、認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長の湯浅誠さんを招き、「こども食堂と私たちの地域・社会」をテーマとした講演会をおこないました。「こども食堂」は、こどもを中心に置いた多世代交流の地域の居場所で、令和5年時点で全国に9132箇所(前年比1700箇所増)あり、企業や社会福祉施設等で交流の機会として、「こども食堂」の運営を始めるところが増えているとのことです。湯浅さんは、「居場所とは、誰かにちゃんと見てもらえている、受け止められている、尊重されている、つながっていると感じられるような関係性のある場のことを言います。現在、こどもも大人も居場所が減少するなか、こども食堂は、世代や年齢等に関係なく、さまざまな人が集う地域の居場所・つながりづくりの場そのものになってきています。遊び場全体の減少や少子高齢化などから生きづらさが蔓延しているという課題もあるため、交流を通して孤立・孤独が深刻にならないよう、予防していくことが大切です」と話しました。
 続けて湯浅さんは、「災害時に、急に近所の人と助け合おうと思ってもなかなか難しいものです。普段からのつながりは災害時に活き、災害時の気づきをきっかけに新たにできたつながりが、また次の非常事態に活きてきます」と伝えました。
 最後に、「居場所づくりは、今いる人たちを『横につなげる』だけではなく、地域の未来を担う次世代の人につなぐ、『縦につなげる』ためにも大切な取組みです」と締めくくりました。

▲参加者の心を掴み、楽しく学びました

 

※本記事は、広報誌「大阪の社会福祉」令和6年12月号掲載記事に基づき作成しています。