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2024.05.10

令和5年度 一水会・区社会福祉施設連絡会合同学習会 開催報告

社会福祉施設の公益的な取組みの推進  ー連携・協働による場づくり・つながりづくりー

大阪市社会事業施設協議会(事務局:市社協)では、6団体(児童・保育・高齢・生活保護・地域・障害)の各施設を対象に、(かつて毎月第一水曜日に開催していたことから)「一水会」という学習会を、毎年開催してきました。
近年は、大阪市社会事業施設協議会と市社協による共催で、各区社会福祉施設連絡会(事務局:各区社協)との「合同学習会」としており、令和5年度は令和6年2月14日にオンラインで開催し、施設役職員、社協職員ら約200人が参加しました。
今回は、地域における公益的な取組みのなかでも、施設と社協・地域住民等の連携・協働や、具体的な生活課題への気づきに基づく取組みに焦点を当て、講義と実践報告を通じて共有しました。

▲左から:新崎先生、柿の木福祉の園 川畑さん、浪速松楓会 鯉谷さん、生野区社協 西本さん

相互実現型の自立へ
 講師の「福祉と教育の実践研究所SOLA」主宰の新崎国広あらさきくにひろ先生からは、社会福祉施設の公益的な取組みは、利用者・施設・地域住民・ボランティアそれぞれにメリットがある「四方よし」の活動であり、これからの施設職員は、施設のなかだけではなく、地域とつながっていく取組みが必要であること、また、施設内で課題を解決する「自己完結型自立」ではなく、地域や関係機関と連携し、それぞれの得意分野を活かして「相互実現型自立」をめざしていくことが大切であるとの話がありました。
トライアル・アンド・エラー
講義に続き、2つの実践報告があり、新崎先生は、両実践の共通点として「トライアル・アンド・エラー」という言葉を示し、浪速松楓会の取組みでは失敗をあきらめずにその要因を分析して次の取組みに活かし、柿の木福祉の園の取組みでも失敗の経験から取組みの目的を当事者目線に捉え直しており、両者とも試行錯誤しながら少しずつ地域と協働していく様子が伺えました。こうした取組みの根の部分には、目の前の困っている利用者や地域の課題”なんとかしたい”という”パッション”や”ミッショ”があり、その実現のための見通し「ビジョン」を他者へと伝えることで、連携・協働した「アクション」へとつながります。「連携・協働の取組みを進めるなかで、この4つのションを大事にしてほしい。また、施設の方々もどうすればよいか悩んでいるのであれば、地元の区社協に相談しながら取り組んでいけばよいのではないか」とのコメントがありました。
学習会で報告された2つの実践事例

▲さまざまなテーマで男性の居場所を開催(浪速松楓会)

▲地域のお祭りに「四つ葉」として出店(柿の木福祉の園)

当日の様子を撮影した動画をこちらで公開をしています。自由に視聴いただくことができ、利用にあたって手続きは不要ですが、研修・会議等で使用される場合、主催者の方は参考までにお問合せ先までご連絡いただければ幸いです。
本記事は広報誌「大阪の社会福祉」令和6年3月号掲載記事に基づき作成しています。
お問合せ:大阪市社会福祉協議会 地域福祉課(TEL06-6765-5606)