2020.07.16

地域でつながり続けるためにー高齢者への配食活動を通じて見えてきたことー


※本記事は大阪市社会福祉協議会ホームページの過去の掲載記事を転載しています。情報は記事掲載時点のものであること、また、リンク設定が一部無効となっている場合があることをご了承ください。

「外出自粛高齢者・障がい者等見守り支援事業」の一環として、地域のボランティアの方々の協力のもと実施してきた配食活動の第1期(5月下旬~6月)が終了しました。

取組みの様子と、各区・地域から届いた声を紹介します。(各区社協からの集約内容をもとに一部抜粋・要約しています)

久々の再会で「つながり」を実感
〇「元気にされているか」「バランスのよい食事はとれているか」とボランティアも心配されていた様子。対象者からは、会館にお礼の電話があったり、涙を流して喜ばれた方もおられ、普段の活動の大切さを改めて実感した。

〇「自粛中、誰とも話をしていなかったので、ボランティアと会話できて、元気が出た」との声があった。

〇「食事サービスやふれあい喫茶が再開してほしい」「早く体操したい」など、安否確認・交流の機会だけでなく、活動再開を望む声を聞くことができた。

▲ボランティアから顔を合わせて手渡し(港区 八幡屋地域)

見守りのまなざしで変化に気づく
〇普段は会食会をしているが、配食をしたことで玄関の様子から生活の様子に気づくことができ、見守り意識が高まる機会となった。

〇活動したくてもなかなか動きだせない状況にあったボランティアが、久しぶりの交流にて対象者の生活動作に変化を感じ、再開に向けての検討をする機会となった。

〇地域の方から「お元気にされていますか?」「給付金の申請方法、分かりますか?」などの声掛けがあり、困りごとの相談を聞く機会になった。

▲地域の会館内で準備して配達へ(東淀川区 下新庄地域)

活動を通してみえた地域の力
〇ボランティアからは「早く活動したかった」「うずうずしていた」などの声があった。

〇地域で独自にマスクやメッセージ付きカードを準備しているところもあり、潜在的な力を感じた。

〇ボランティアが地域で役割分担の仕組みをつくっていきいきと活動しており、日頃の活動で培っている力を感じた。

▲地域の会館でテイクアウト方式により実施(生野区 林寺地域)

これからの活動展開に向けて
〇ボランティアからは「このような取組みがあって本当によかった」との声も。これがきっかけで、6月以降に地域の取組みとして配食を実施することを検討されている地域もある。

〇準備・調整期間も限られた中で、地域のボランティアの方々の結束を感じた。配食できたことを誇りに感じており、活動再開に向けて機運の高まりにつながった。


外出自粛高齢者・障がい者等見守り支援事業について(大阪市社協・各区社協)

① 一人暮らし高齢者・みんな食堂等への配食
② 相談窓口情報と啓発物品の配付
③ 民生委員・児童委員の協力による電話・訪問等による安否確認
④ 各区の実情に応じた区社協独自の取組み

(この事業は大阪府の交付金を受けて実施しています。)

*この記事は、広報誌「大阪の社会福祉」782号(令和2年7月発行)掲載内容をもとに、一部内容を追加しています。

(地域福祉課)