2021.04.08
【市社協】“気づき”や“思い”を“取組み”に ~「第2回法人発表会」開催~
※本記事は大阪市社会福祉協議会ホームページの過去の掲載記事を転載しています。情報は記事掲載時点のものであること、また、リンク設定が一部無効となっている場合があることをご了承ください。
市社協は2月5日、「第2回法人発表会」をオンライン開催しました。市社協・区社協の事業改善や市民サービスの向上を図るために昨年度創設した「職員提案制度」に基づき、4件の提案・実践報告がされ、審査の結果、各賞が決定しました。
◈ 最優秀賞 ◈ 【港区】コロナ禍での出会いと社協としての役割 最優秀賞には、港区社協・地域支援担当の森田美香さんによる報告が選ばれました。 視聴した職員からは「社協で貸付をすることの意味を考え直すことができた」「貸付相談の中からニーズや強みを把握し、つながりを広げていく展開は、社協ならではと感じた」「相談対応から新しい取組みに発展させる視点に感銘を受けた」などの感想がありました。 ◈ 特 別 賞 ◈ 【住吉区】トイレ快適計画~気づきの積み重ねで、トイレを快適にする~ 続いて特別賞に選ばれたのは、住吉区社協・老人福祉センターの川本俊一郎さん、奥田由佳子さん、廣川倫子さん、森友美さんからの報告。 老朽化が進んだトイレにまつわる問題を解決していく中で、「あきらめ」や「思い込み」、「過去の慣習」にとらわれていることに気づき、発想を変え、一つひとつアイディアと工夫で改善した取組みを発表しました。 視聴した職員からは「考え方や発想を転換させ、職員間で共有して取り組む姿勢に感銘を受けた」「業務への考え方やアプローチの仕方など、すぐに活用できるヒントがたくさんあった」といった声がありました。 ◈ 優 秀 賞 ◈ 【港区】各区社協でコミュニティワーク事例検討会を実施してみませんか 優秀賞には、港区社協・地域支援担当の田中未春さん、矢野杏佳さんによる提案が選ばれました。地域支援の業務の進め方は、経験則に基づくことも多く、言語化することが難しく十分に継承できていないとの課題意識から、全職員が参加・発言しやすい方法を工夫し、「コミュニティワーク事例検討会」を実施。他の区社協にも、「やってみませんか」と呼びかけました。 視聴した職員は「部署間の垣根を越え、区社協全体として、大きな学びの場であり力をつけられる取組み。ぜひ自区でもやってみたい」「先輩職員の経験と若手職員の疑問が、新しいアイディアにつながると感じた」と刺激を受けていました。
【西成区】西成区の特性を活かした高齢者向けの就労支援について もう一つの優秀賞は、西成区社協・生活支援コーディネーターの杉本圭市さんからの報告。 生活保護世帯が多い区の特性や、老人福祉センターの利用者の多くがひとり暮らしの男性であったことから、生活支援コーディネーター、生活困窮者自立相談窓口、老人福祉センターが連携して「シニアのためのお仕事講座」を開催。高齢者の就労支援、ひいては社会参加や生きがい・居場所づくりへつながったことを報告しました。視聴した職員からは「就労を切り口に、暮らしの見つめ直し、生活の改善、健康、人との交流につながる取組みで、参考になった」「社協の事業が多岐にわたっている強みを活かした事例で、効果的な支援を生むと感じた」と感想がありました。
【東成区】昨年度の最優秀賞者からの報告 また、昨年度の最優秀賞受賞者・東成区社協の只石由実さんは、「障がい者が(気軽に)集まれる居場所について~その後の取り組みについて~」として、昨年度からの具体的な進展を報告しました。居場所づくりの取組みを通じて、多様な立場の人と意見を出し合い一緒に考えることや、何度も打ち合わせをして同じ認識を持つことが必要であること、そして「当事者からの声が一番重要な情報」であることに気づいたと話した。 各区への波及を目指して 審査委員の一人、大阪市ボランティア・市民活動センターの上野谷加代子所長は講評の中で、「コロナ禍の大変な時期であったが、いずれも質の高い報告をしていただいた。困難な中であったからこそ、レベルが上がったように感じる。次回は24区社協すべてから提案・報告をエントリーして、審査員を困らせてほしい」とエールを送りました。報告された取組みのさらなる展開と、区間での波及を期待します。 本記事は、「大阪の社会福祉」第790号(令和3年3月発行)の掲載記事をもとに作成しています。 (担当:地域福祉課) |