2024.04.30

活動者の広げ方のススメ2  みんなが楽しくがモットーのこども食堂

地域福祉活動は、地域住民のつながり・いきがいづくりに寄与していますが、活動者の高齢化や減少により、活動の継続に不安を感じている地域や団体も多くあります。本記事では、新たな担い手発掘をめざして工夫をこらした取組みを紹介します。
浪速区青少年指導員連絡協議会「こども食堂」
 浪速区青少年指導員連絡協議会は「こども食堂」を平成30年から毎月第4日曜日に実施し、カレーやハンバーグに副菜や温かい汁物を添えるなど栄養バランスを考えたメニューを提供しています。開催場所は1つに絞らず、地域集会所や居酒屋などを借り、区内のさまざまな場所で活動しています。青少年指導員は、地域における青少年の健全育成を図るため、大阪市長から委嘱を受けた者で、各区において、連絡協議会を組織し、青少年の健全育成の啓発事業や非行防止の夜間巡視をはじめ、夏祭りなど多くの地域行事に関わっており、浪速区では、こども連合協議会やPTA協議会などの団体と連携し、さまざまな活動をしています。
 こども食堂の周知は、チラシを作成してSNSや公共機関、区内小中学校を通じて配付・周知しています。
 取材当日(令和5年12月24日)は、約90人の参加がありました。クリスマス・イブにちなんで、チキンソテーがふるまわれました。

▲大好評のチキンソテー

 同協議会の松尾浩之会長に活動の経緯や思い、新たな活動者を増やしていくための工夫などをお聞きしました!
Q. こども食堂の活動について教えてください。
➡6年前、こども食堂が社会的に注目され、区内でもひとり親世帯や孤食が多い現状から、前会長の発案でこどもたちや親子が一緒に食事ができる「こども食堂」の運営をはじめました。
気兼ねなくみんなが集まれるように、遊びに来る感覚で参加できる、雰囲気づくりを大切にしながら、こどもたちを見守れる場づくりをしています。
Q. 活動者を増やしていくために意識していることはありますか。
➡活動者一人ひとりに、自分の周りの人や新たにつながった方に、活動に参加・協力してもらえるよう誘ってみてもらうことをお願いしています。まずは顔が見える関係をつくり、活動者を広げていきたいと考えています。
Q. 新たに活動に加わってくれた方が継続的に参加できるような工夫はありますか。
 ➡活動者には、毎回の参加を必須とせず、無理のない範囲で楽しんで活動してもらえるように心がけています。また、活動のなかで、こどもと関わる機会をつくり、こどもの喜んでいる反応を直に受け取れることでやりがいを感じる機会もつくり、継続的に参加してもらえるよう努めています。
Q. こども食堂の活動の今後の展望について教えてください。
➡各地域にこども食堂があればと願っており、まずはこども食堂を知ってもらうきっかけになればと考え、区内のいろいろな場所で開催しています。今後も引き続き実施していきたいと思います。

▲和気あいあいと活動している皆さん(中央列左から3番目:松尾会長)

活動を広げていくためのポイント
1 積極的に声をかけ、魅力を伝える
・活動に参加することで得られる魅力を伝え、参加したいと思ってもらえるよう積極的な声かけをする。
・催しを開催したり、イベントに参加して、いろいろな方と出会う機会をつくる。
2 新しいメンバーも仲間に入りやすい雰囲気づくり
・無理なく負担なく、参加してもらい、楽しんでもらえるようにして継続につなげる。
・活動者自身が楽しんで活動して、アットホームな雰囲気をつくる。
※本記事は、広報誌「大阪の社会福祉」令和6年2月号掲載記事に基づき作成しています。

お問い合せ:大阪市浪速区社会福祉協議会