2025.10.21

「こどもとともに」の思いを大切に ~地域のこども支援ボランティア養成講座~

活動者の困りごとを把握し、養成講座を企画
 福島区社協は、「地域のこども支援ボランティア養成講座」を3回講座として開催しました。
 第1回目は2月26日に「こども支援ボランティアについて」をテーマに、四天王寺大学准教授の吉田祐一郎さんからの講義やこどもの居場所活動者から実践報告があり、第2回目は3月3日~10日のうち1日を実際にボランティア活動(こども食堂や子育てサロン等)を体験していただき、第3回目は3月12日にふりかえりと修了式をおこないました。講座終了後も継続して活動体験先へボランティア活動に行っている方、福島区ボランティア市民活動センターに登録し、子ども・子育てプラザやこども食堂等での活動につながった方など、こども支援ボランティアを養成することができました。
 この取組みは、区社協でこどもの居場所活動をしているグループへ訪問し、現状や困りごとの聞き取りをした際に、人手が足りていないためボランティアを紹介してほしいと相談を受けたことから企画したものです。
 今回は、3月12日に開催した第3回目の時の様子を紹介します。

▲全3回講座に参加し、修了式後の一枚

 

感想を共有して、ボランティア活動体験をふりかえる
 3回目では、1回目に引き続き、吉田さんが講師となり、「本日は、ボランティア活動を体験してみて、ご自身が感じたこと、エピソードなどの発表をしていただき、全員でふりかえります」と説明し、参加者にシートを作成していただき、全体で体験を共有しました。
 参加者からは、「近所にこどもが少なくなっているなか、活発なこどもたちと関わることができ、またボランティア活動の雰囲気もわかり、元気をもらえた」「これまで知らなかった子ども・子育てプラザに行き、知る機会となりました。こどもも保護者もつながることができる居場所で、子育ての悩みなどを気軽に相談できる場だと感じました。また、子ども・子育てプラザのボランティアに行きたいと思っています」「活動者の方が構うけど構い過ぎない、いい距離感で関わっており、勉強になりました」などの発表がありました。

▲参加者からボランティア活動を体験してみての感想を全体共有

 

「こどもたちとともに」の思いを大切に
 報告を通じて、吉田さんは、「実際にボランティア活動を体験して、こどもたちとの関わりで難しさを感じた方もいるかと思います。私もこども食堂に関わっており、こどもたちから学ぶことが多々あります。こども支援ボランティアの大切な考え方として、『こどものために』という考え方より『こどもとともに』の思いを大切に、一緒に楽しむことが必要です」と語りました。
 全3回を終えて、区社協の井上佳奈 子ども・子育てプラザマネージャーは、「子ども・子育てプラザを知っていただける機会にもなりました。また、体験に来ていただいたことで、気づくことができた点もありました。今後もみなさんとしてみたいことを一緒に考えて、カタチにしていきたいと思いますので、気軽にお声かけください」とメッセージを伝えました。
 また、北村結実子地域支援担当主事は、「初めてボランティア活動をするという受講者の方が半数以上いて、この講座が一歩踏み出す機会になったのではないかと感じています。今後も、地域でこどもを見守り、支えていけるよう取り組んでいきたいです」と話しました。

▲左から:四天王寺大学准教授の吉田さん、区社協の北村主事、井上マネージャー

 

※本記事は、広報誌「大阪の社会福祉」令和7年5月号掲載記事に基づき作成しています。
お問い合せ:大阪市福島区社会福祉協議会