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ガイドブック①「身近な地域で 気づく・つなぐ・話し合う」

大阪市地域福祉活動推進委員会(事務局:市社協)では、具体的な地域福祉実践を推し進めるための手引書として、「参画と協働のための地域福祉ガイドブック」(以下、ガイドブック)を作成しています。昨年3月に発行した3つのガイドブックについて、このコーナーでもあらためて紹介していきます。


参画と協働のための地域福祉ガイドブック① 「身近な地域で気づく・つなぐ・話し合う」

 

 

 

 

 

 

 

 

■ 困りごとに気づき・つなぎ・話し合える地域をつくるために


このテーマを取りあげた背景には、生活困窮・社会的孤立などの地域生活課題が複雑化、多様化を見せ、これまでの分野別の制度や仕組みだけでは支えきれなくなっている現状があります。

地域社会から孤立し、困りごとを抱えていても自らSOSを発したり、相談機関につながることが難しい場合、深刻な状態になってから相談支援機関が関わることが少なくありません。こうした状況を踏まえ、小地域において、困りごとや生活のしづらさを抱える方に早めに気づき、必要な支援につなぐ、そして気づいた困りごとについて話し合える地域をつくるための住民と福祉専門職の協働のポイントをまとめたのがこのガイドブックです。

検討にあたっては、班会議のほか、地域福祉コーディネーター等のグループインタビューを実施。主に地域のキーパーソンや、支援する福祉専門職(社会福祉協議会、相談機関など)など、地域の中で相談支援体制や見守り体制を構築しようとする人が、自分たちの地域の現状を確認し、取組みをおこなう際に活用していただくことを想定して作成しました。

▲ガイドブック作成の一環としておこなわれた地域福祉コーディネーター等へのグループインタビュー


■ 住民にできること、そのために果たす福祉専門職の役割

ガイドブックでは、身近な地域における住民と福祉専門職の協働のあり方を、「気づく」「つなぐ」「話し合う」に整理して記載。地域住民にできることだけではなく、そのために福祉専門職が果たす役割についても明記しています。

また、これらの実践の前提として「最終的にめざすのは本人の自立。気づきや見守りは本人が本人らしく生きるため、本人の権利を守るためであることを忘れない」「支援する、支援を受けるに限定されない関係性をつくる」といった人を支えるうえで大切にしたいポイントについても確認しています。


■ 自分たちの地域でできることを考えるきっかけに

ガイドブックには、読み手に具体的なイメージを持ってもらえるよう9つの事例を収録。見守りを担うボランティアの組織化と気づき・体験を持ち寄る「見守り連絡会」の取組み(西区)や、見守り協力事業者として登録した新聞販売店やコンビニなど約210団体が、日頃の業務の中で見守り活動をおこない、気づきを相談支援機関につなぐ取組み(港区)などを取りあげ、取組みの内容や経過、ポイントなどをまとめています。

▲事例として収録している見守り連絡会の様子


事務局を担当した市社協地域福祉課の加藤敬子副主幹は「専門の相談機関だけでは一人ひとりの困りごとを抱えた人に気づいて、支援につなげることはできません。住民の方の気づきを福祉専門職がしっかりと受けとめることで、地域で支援から漏れ落ちるひとをなくしたい。地域のキーパーソンの方と福祉専門職がともにこのガイドブックを手に取り、そのために自分たちの地域で何ができるかを考えるきっかけとしていただければ」と話します。

ガイドブックは、市社協ホームページ(トップページ→いろいろ知りたい→調査研究・報告書コーナー) からご覧ください。


*この記事は「大阪の社会福祉」第757号(平成31年6月発行)掲載内容に基づき作成しています。

(地域福祉課)

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