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【都島区】新たな担い手とつながるために

都島区社協と都島区まちづくりセンターは3月5日、都島区社協にて「高齢者食事サービス・ふれあい喫茶連絡会」を開催した。各地域で両活動に携わる29人が参加し、「どんな人に活動に加わってほしい?」「そのためには何が必要?」と、「新たな担い手とのつながりづくり」について話し合った。

▲区社協とまちづくりセンターの職員も一緒になって考えます

 

■ 利用者にも活動者にもプラスをもたらす活動

講師として迎えたのは、地域活動の担い手育成について調査研究をおこなっている甲南女子大学の鈴木大介准教授。

高齢者食事サービス、ふれあい喫茶をはじめとする小地域福祉活動は、住民(利用者)にとっては、身近なところで楽しみながら、ちょっとした変化にも気づき合える心強い場と言える。活動者にとっても、「仲間ができる」「自分自身も成長できる」など、プラス面が多い。そんな地域での活動を「今の活動者だけのものにしておくのはもったいない」と鈴木先生。

「身近な居場所として心待ちにする人はこれからも増えてくる。さまざまな場面に対応するには、多様な担い手が求められている。そのことが皆さんの負担を和らげることにもなる」と、新しい人材とつながることの意義を解説した。

▲皆さんが感じる地域活動の魅力は?

 

■ どんな人と一緒に活動してみたい?

講義の後は、参加者がグループに分かれてのワークへ。まずは「一緒に活動してみたい人材」について、グループ内で共有。「仲間を大切にしてくれる人」「会話が好きな人」といった“人柄”から、「若い人に来てほしい」「今のボランティアより一つでも二つでも若ければ…」という“若さ”への期待。「パソコンが得意な人」「レクリエーションができる人」などの“特技”にも意見が及んだ。

「では、なぜその人たちが活動につながっていないのでしょうか?考えられる背景、理由を、できるだけ“本人目線”で考えてみてください」。鈴木先生の投げかけに、「仕事や家族のことで忙しい人も多い」「活動自体を知らないのでは」「長年ボランティアをしている人の輪の中に、新しい人は入りにくいと思う」と本人たちに思いをはせながら、考えが共有された。話し合う中で、「若い世代も入ってくれたら、食事サービスのメニューも変わって新鮮かも」「食事サービスの試食会をしてはどう?何度か来てもらって、料理を楽しみながら、食生活を考える機会にしてもらえたら」といったアイデアも発表された。

▲こんな人たちと活動したい

 

■ 若い人の地域への思いを引き出すために

最後に鈴木先生からのまとめとして、人材を見つけ、つなげていくためのヒントが話された。

まずは、活動についての伝え方。「こんな人たちが集まっている」「こんないいことがある」といった内容や、具体的なエピソードが加わるとより伝わりやすいものとなる。

次に、それぞれができることを尊重すること。「こんなことができる」「やってみたい」という思いを楽しみながら受け入れる土壌も大切だ。

そして、定期的に活動する人だけでなく、関心の合う場面や都合がつくときだけ参加するという人も認めていくこと。「ちょっとだけ活動する人を受け入れることの最大のメリットは、友だちを連れてきてくれること」と鈴木先生。ハードルが低いほど周囲の人を気軽に誘いやすくなる。

結びとして「若い人の中には、意外にも地域に思いを抱いている人はいる。恩返しをしたいという思いや、できることがあればという思い。それを引き出すための作戦を練ってみてください」と参加者へとエールが送られた。

終了後のアンケートでは「自分たちの活動の見直しができた」「後継者を育てていきたい」といった声もあり、講座をきっかけとした地域単位での展開が期待される。

(地域福祉課 田淵) ※広報誌「大阪の社会福祉」平成30年5月発行号掲載記事より

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