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【西成区】誰もが暮らしやすいまちづくりを未来につなげる

▲フィールドワークの様子

南津守小学校で10月7日、5年生による「総合的な学習の時間」の発表会がおこなわれました。西成区社協では、福祉の充実したまちづくりのため福祉教育を支援しており、その一環として南津守小学校の学びをサポートしてきました。今回の発表会に挑んだ児童たちは、クラスメイトだけでなく保護者や地域の方々に向けてプレゼンテーションをおこないました。自分たちの考えや意見を聞いてくれる大人がいる―このことは児童たちにとって地域の一員であるという大きな自信になったことでしょう。


段差や狭い歩道などバリアを調べ、マッピング

この授業は「みんなが暮らしやすい南津守を考えよう」がテーマ。探究的な学習に主体的に取り組むとともに、自分が暮らす地域のまちづくりについての意識を持つようになることを目的としています。

授業の全体的な流れは次のとおり。まずは、校内にある段差や溝など、バリアを探し、意見交換。さらに、車いす体験や視覚に配慮が必要な方の話を聞くなどの活動を通して、バリアに対する視野を広げました。次に、狭い歩道や放置されたごみなど、自宅周辺や通学路にあるバリアを調べたり、家族や近所の人に話を聞いたり、地域のバリアマップを作成し、校区のフィールドワークに出かけました。その後、バリアをなくしたり、減らしたりする方法について4人ほどの班で話し合い、プレゼンテーションに向けて準備。リハーサルも重ねました。

▲“他の誰か”の立場になって、小さなバリアも発見


こどもらしい自由な発想で解決法を考えて発表

発表は、新型コロナウイルス対策に配慮し、十分換気した講堂でおこなわれました。5年生の3クラスはそれぞれブースに分かれ、班ごとに選んだテーマで発表しました。分たちにできることを積極的に考えている姿が印象的でした。

また、ある班では、バリアとなる溝を覆う手段としてグレーチング(側溝の蓋)や、雨水を通す透水性アスファルトを紹介。歩道を狭くしている電柱の存在を問題視した班は、電線を地中に埋めるための電線共同溝を設置すべきと発表しました。このように、学校生活では縁遠い用語がしばしば使われたのは、インターネットなどでしっかり調べあげたからです。

そのほか、歩道を広くしたいと考えた班は、まず歩道のみを広げようとしましたが工場や墓地に隣接しているため断念。そこで道路自体を広げようと、歩道と車道の二階建てにする案を披露しました。イラストで説明してくれましたが、こどもならではの自由な発想が光っていました。

児童たちの発表後、校長や連合町会の方は、驚きと感動の声をあげました。区社協・地域支援担当の修田翔さんも感想として、「高齢者や小さなこども、障がい者の方など、自分ではない誰かのことを考える中で気づくことは多かったと思います。それらを今後の学習や生活に役立ててください」と述べました。未来に向けて、まちづくりを担うであろう児童たちの成長が期待されます。

▲堂々としたプレゼンテーション。真剣に耳を傾ける


本記事は、「大阪の社会福祉」第786号(令和2年11月発行)の掲載記事をもとに作成しています。

(担当:地域福祉課)

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