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【生野区】地域の「お宝」を見つけよう

地域には、つながりの源となる「お宝」のような場がたくさんある。そこに光を当てて、介護保険サービスやご近所のつながりと組み合わせた地域づくりをすすめたい。そんな思いから、生野区の協議体「高齢者の介護予防と生活支援を考える会議」(生野区社協、区内4地域包括支援センター、まちづくりセンター、NPO法人フェリスモンテ、区保健福祉センター)は、「支え合い活動ってなんだろう?講演会&地域のお宝発表会」を3月14日に開催した。

会場はリゲッタIKUNOホール(生野区民センター)。講師には、「ご近所福祉クリエーター」として全国各地で講演する酒井保さんを迎えた。

▲元気な姿で会場を沸かせた「90歳以上限定お話し広場」


■ サロンは健康寿命を伸ばす

長寿化が進む日本。酒井さんは「問題なのは、高齢化率の高さではなく、健康寿命」と切り出した。

健康長寿のキーワードは「社会性」。つまり、人と人とのつながり。「これは、行政が与えてくれるものではなく、自分たちでつくっていくしかない」「みなさんがされているサロン活動は、まさにフレイル(虚弱)予防のパッケージ」と表現され、おしゃべりや娯楽、誰かと一緒に食べる機会が、健康寿命を伸ばすと伝えられた。

また、「支え合い」と言うと「支える」を中心に考えがちだが、「自分もみんなも、支えられる立場に必ずなる、という視点をもってほしい」と強調した。

▲支え合いの意味を問いかける酒井保さん


■ サロンとは言わないサロンもある

後半の「お宝発表会」では、5つの取組みを紹介。ここでは、世話人も参加者もみんなでズラリと登壇。酒井さん進行のもと、一人ひとりにマイクが向けられ、その思いや日頃の暮らしぶりにも迫った。

「サロンでお休みの人がいたら寄って帰る」と見守り・見守られる関係があったり、「ケアマネさんが、サロンいつあるの?と聞いてくれて、デイサービスに行く日を調整してサロンに来ている」と、サービスと地域の支え合いがうまくつながっている事例も。最後に発表した「洋装店きくち」は、一般のお店だが、店主のもとに、お茶を飲みに、ごはんを食べに、相談に、とさまざまな人が訪れる。酒井さんは「このように、サロンとは言わないサロンもある」と、自然発生的な場も貴重な「お宝」であることに触れた。

司会を務めた区社協・生活支援コーディネーターの福田千裕さんは「登壇してくださったみなさんが、『(ご自身の)活動は〝地域のお宝”だったんだ』という事に気が付いてくれた事が何よりうれしい事でした。登壇してくださった方たちからも『楽しかった!』ときらきらした目で言っていただいたことが、私にとってのご褒美です。私たち生活支援コーディネーターの仕事は高齢になっても生き生きと暮らしていける地域づくりをしていくことだと思います。今後も継続してこういった活動や人と出会っていきたいと思います」と語った。

(地域福祉課)


*この記事は、広報誌「大阪の社会福祉」768号(令和元年5月発行)掲載内容に基づき作成しています。

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