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【地域福祉活動レポート】都島区大東地域/「そっと支える」見守り活動にむけて

都島区大東地域では、見守りの必要性を学び、同意確認された要援護者情報を共有するため、2月8日に「見守り活動の進め方入門講座」が開催されました。

この講座は、都島区社協が推進する「地域における要援護者の見守りネットワーク強化事業」(※)の一環として企画されたもので、町会長、女性部長、民生委員の計25人が参加しました。

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▲冒頭あいさつをする区社協 宇都宮副主幹


■大切なのは「そっと支えるまなざし」

都島区社協・見守り相談室の石橋さんからの事業紹介に続いて、同相談室管理者の竹越さんから「見守りとは」と題した説明がおこなわれました。

IMG_0073 石橋さん

▲石橋さんによる事業説明

IMG_0088 竹越さん1

▲見守りの大切さを話す竹越さん

お話は「なぜ見守りが必要なのでしょうか?」という問いかけから始まります。例えば、ご近所の○○さんは「以前に比べて体を動かすのがしんどそうかも」。あるいは「物忘れが進んでいるかも」。これって「不安かも」。──「こうした不安を感じるのは、まわりの人・ご近所さん。そして何よりご本人。つまり、私たちみんなの問題ではないでしょうか」と竹越さん。

IMG_0086 竹越さん3

高齢になることで、心身の状況が変化すると、子どもとの同居や施設入所をすすめられるかもしれません。それでも「今まで住んでたこの地域で、今のままがええねん」──そんな普通の生活を、無理のない形で支えていくために「ご近所でちょっとお互いに気いつけてみませんか?」と、住民の暮らしの視点から「見守り」の大切さを投げかけました。

見守りとは、必ずしも「訪問」だけに限りません。新聞を取っているか、ごみ出し、あいさつの様子など、その人の「暮らしぶり」をちょっと気にかけることも見守りになります。そんな「見守り」が「見張り」になってしまわないために「大切なことは、そっと支えるまなざしと、プライバシーを守ること」とまとめました。


■要援護者情報のマッピングから気づきを共有

ここからは、見守り相談室が、見守りに関する同意を確認している要援護者の情報を、住宅地図と照合していきます。講座開催時点で、大東地域内の同意確認された要援護者(現時点では高齢者のみ)は121人。

IMG_0099 小川さん

身近なエリアの方の情報を確認するため、隣接する4町会程度で1つのテーブルを囲み、住宅地図にマーキングしていきます。その際、今回参加している町会長・女性部長・民生委員が「知っている人」(=緑)、「知らない人」(=赤)、「その他・ご近所で気になる人」(=青)とそれぞれ色分けをおこないました。

作業が終わり、全体で今日の講座をふりかえります。

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「普段の暮らしぶりを気にかけるという話があったが、地域でも実際に、宅配の牛乳びんが置いたままだと気づき、一命を取り留めたことがあった」

「名簿には、これまで近所でお世話になった人たちが並んでいた。これから恩返しをしたい」

「印をつけた人以外にも、見守っている人・見守っていきたい人はもっといる」

「今回、同意されなかった人が気になる」

といった声があり、見守りに対する意識の高さと、今回の講座があらためて気づきの機会になったことが感じられました。

IMG_0114 発表2

また「今回新たに情報を知った」という赤のマークも少なからずあり、そういった方に対して「見守りに同意しているという情報があれば、普段から声をかけていきやすい」という意見も出されました。

IMG_0109 発表1

このほかにも「この名簿情報を今後地域でどのように活用していくか」「見守りは深く入れば入るほど、どこまですればいいのか難しいところもある」と、今後に向けた課題提起もあり、この講座をきっかけとして、地域に合った形の見守りの進め方について、地域と見守り相談室が連携しながら検討されていくことと思います。


■取材を終えて──

この事業は、市内全区で平成27年4月からスタートしました。今回のように地域団体との要援護者名簿の共有にまで至っている例はまだ少なく、市内でも先行的な取組みと言えます。

今回、講座に参加して、同意確認された名簿は、地域でのつながりを望む人たちの思いが詰まったものであると同時に、地域があらためて「見守り」のあり方に目を向け、活動をつくっていく一つのきっかけにもなると感じました。


※地域における要援護者の見守りネットワーク強化事業とは

・地域における見守りのネットワークを強化するために、各区社協が「見守り相談室」を設置し、3つの機能(機能①要援護者名簿に係る同意確認・名簿作成、機能②孤立世帯等への専門的対応、機能③認知症高齢者等の行方不明時の早期発見)を一体的に推進する事業。

・本記事の取組みは「機能①」に該当し、行政が保有する災害時要援護者名簿(高齢者については要介護3以上などの条件で抽出)に基づき、見守り相談室が郵送・訪問等で、地域の見守りに向けた情報共有についての同意確認を実施している。

(地域福祉課 田淵)

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