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【区社協活動レポート】西区社協/あんしん見守りシンポジウム

大阪市では、平成27年4月から「地域における要援護者の見守りネットワーク強化事業」が開始され、各区社協が新たに「見守り相談室」を設置し、取組みをすすめています。
西区社協では地域住民による福祉活動、とりわけ“見守り活動”に焦点を当てた企画として、12月7日(月)に「西区あんしん見守りシンポジウム」を開催。地域活動に関わる人たちを中心に約200人が参加し、会場の西区民センター・ホールは満員になりました。

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第1部では、甲南女子大学 人間科学部・准教授鈴木大介先生が講演。地域では、さまざまな世代の“孤立”が広がり、生活スタイルや福祉課題は多様化しています。そのような中で「すべての課題解決を住民で担うわけではないが、住民にこそできる部分・住民にしかできない部分がある」と鈴木先生は語ります。見守り活動についても「地域住民として、日頃からその人を目にしているからこそ、何かあれば異変に気づく。専門職とも連携することで、重層的な網の目をつくることにつながる」とそのポイントを解説されました。

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第2部では、鈴木先生をコーディネーターに、4人のパネラーが登壇。

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はじめに報告した西区社協・見守り支援ネットワーカー上舎(かんじゃ)香さんは「地域における要援護者の見守りネットワーク強化事業」について、その背景や事業概要を説明。区社協ではこれまでも「制度の狭間の課題への支援」に取り組んできましたが、この事業は、そうした基盤を活かしながら、3つの柱──①要援護者名簿の作成と整理、②孤立世帯への専門的対応、③認知症高齢者等の行方不明時の早期発見をすすめるものとなっています。

上舎さんは「この3本柱は、いずれも地域の協力なくして成り立たない。見守りをおこなうボランティアはもちろん、地域住民一人ひとりの協力で網の目を細かくしていくことで、5年先、10年先の支え合える地域をめざしたい」とメッセージを投げかけました。

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その後、江戸堀・高台(たかきや)・九条南の区内3地域から、見守り活動について実践報告が続きました。3地域の取組みを横断的に見ると、見守り活動につながる基盤を地道につくってきたこと(ネットワーク委員会活動など)、活動を楽しく・負担にならない形で継続できるような工夫をしていること(ペアで訪問、勉強会の開催など)、拾い上げたニーズを共有する場を大切にしていることなどが浮かび上がりました。また、江戸堀・高台地域では、見守りネットワーク強化事業の同意確認を得た名簿を(協定書に基づき)すでに地域で共有し、見守り体制づくりに取り組んでいることについても報告されました。DSC09763

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今回のシンポジウムでは、実践報告において、次のような印象的なお話がありました。

「見守り活動をしている中で、顔なじみになると訪問を喜んでくださるし、“もう何日も誰とも話してないわ”という声を聞くと、この活動が必要だということを感じます。また、見守り活動は、自分自身のためにもなると思い、西区地域包括支援センターの協力のもと毎月勉強会をおこない、知識を吸収しています」

──地域福祉活動を日々実践する方のこうした思いこそが、鈴木先生のおっしゃった「住民にこそできる部分・住民にしかできない部分」だと感じました。見守り活動本来の意義と向き合いながら、“行政名簿を活用する”という新たな事業の特性を活かして、どのような展開ができるか、各区社協とともに考えていきたいと思います。

≪この取組みについては「大阪の社会福祉」2月発行号にも掲載予定です≫

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