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【区社協活動レポート】生野区社協/デートDV被害に遭わないために-高校生からの発信-

生野区役所・生野区社協が合同事務局を務める生野区地域福祉アクションプランには「デートDV防止推進チーム」があります。「デートDV」とは、交際中の若いカップルの間で起こる暴力(身体的・精神的なもの双方を含む)のこと。

推進チームでは、デートDV被害の広がり・深刻さを背景に、前身の「女性部会」からおよそ10年に渡って啓発活動や講座などを積み重ねてきました。

こうした問題を大人だけで考えるのではなく、当事者世代である高校生自身が考え、発信し、対話する企画として「デートDV被害に遭わないために-高校生からの発信-」が、2月7日(日)に開催されました。

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■当事者世代が調べた「デートDV」の現状

司会・報告者として並んだのは、昨年度、高校を卒業した大学生ら2人と、大阪府立勝山高校の生徒6人。はつらつとした進行で報告会がスタートしました。

まずは、高校生たちが自ら作成に携わったデートDVに関するアンケート結果の報告。大阪府内の中学生・高校生たち合計1006人の声を集めて「デートDVの認知度」「経験の有無」「相談先の意識」などを調査しました。

「あなたはデートDVを知っていますか?」という問いでは、「知っている」と回答したのが、高校生女子では約7割、男子は約5割。中学生では女子が約5割、男子が約3割という結果でした。

また「デートDVの経験」の結果は次のとおり。

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こうした結果からも、デートDVは、決して一部の人たちの問題ではなく、さらには、男女ともに加害者にも被害者にもなっている状況が明らかになりました。

■デートDVの防止・解決に向けて

その後、フロアの参加者も一体となったトークセッションへ。ここからは、生徒指導論を専門とする兵庫県立大学の竹内和雄准教授が進行を務めます。

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「デートDVのことは何歳ぐらいから知っておくべき?」「自分なら誰に相談する?」といった問いに対して、高校生たちの率直な思いが話されます。それを受けて、教員・保護者たちを含むフロアの大人たちとの意見交換が繰り広げられました。

終盤、高校生たちがこれまで検討してきた「デートDVの解決・改善方法」を披露。「教育」により、デートDVに「気づき」「気づかせる」こと、それでも解決しない場合は「相談」につなげることが重要ではないかと報告されました。

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また、昨年度高校を卒業した大学生が、ゲストスピーカーとして大阪府内の中学校でデートDVに関する講義をしたことについても報告があり、活動が徐々に広がっていることが共有されました。

最後のふりかえりでは、高校生たち自身から「映像でイメージを伝えられたら、身近に感じてもらえたり、気づいてもらいやすいのでは」「小さいことからコツコツと積み重ねていきたい」といった意見も。地道に歩み続けてきた取組みの意義をあらためて確認し、新たな展開を予感させる報告会となりました。

■取材を終えて──

「社協」と「デートDV防止」。他区・他市ではあまり例がない組合せかもしれませんが、学校との連携による予防・啓発活動の推進、当事者世代が自ら課題解決を考えていく展開に、社協が関わるポイントや可能性を感じました。当日は、報道関係者の参加もあり、アンケート結果が新聞にも掲載されるなど、今回の取組みの先進性や、社会的な注目の高さがうかがえました。

(地域福祉課:田淵)

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